カラオケ行こ!感想文

映画『カラオケ行こ!』行ってきた。和山やま先生の作品はいくつか読んだことがあって、気になっていたので見に行った。いつも気になるコンテンツについて、これ気になるなーとなりながら見ないで死んでいくオタクですが、これから予定されている死の休みなしスケジュール見て急にフットワークが激軽になり、布団から這い出た1時間後に映画館の座席に着席していた。

 

追記

原作読んだ!映画とぜんぜん違うやん!!!!!

ぜんぜん違うけど確かにこれをもとに作られた映画として正解だな…と納得できてしまう。不思議な映画化だなと思いました。

 

以下感想です。ネタバレ含む

 

綾野剛がかっこよすぎる…綾野剛ってもう40代らしい。それも怖いけど40代でもまだ全体的にシュッとしていて芸能人だなあ…と思いました。

・狂児さん、あんなに哀愁あってかっこいいのに紅カラオケのときだけ完全にギャグに入るこのバランスが絶妙だなあと感心した。

・作品をBLジャンルとして成立させるための綺麗なシーンと意味不明のギャグシーンが交互に来て、感情が忙しい。

・BLの方のシーン、狂児さんが中学校の前に黒いピカピカの車で待ち伏せしに来る異常シチュエーションのところ、背景の草むらが雑草生え放題ジャングルになっていたのがすごく良い映像だなーと思った。昼間の中学校・青空・ジャングルの眩しい綺麗な映像に、ヤクザと黒い車があるっていう異物感がすごく良かった。

・和山やま先生のギャグって独特のシュールさみたいなのが持ち味だと思っていて、私はセリフの言い回しとかコマ割りの不思議なテンポを何回も読み返して、フ…おもしろいなあ……と楽しむ感じだけど、やっぱり映像では表現しきれない良さなんだなあと思った。でも変なカメラアングル多くて映像でのできる限りの再現をしようというのは伝わった。不思議なテンポの間を綾野剛のフォトジェニックさで持たせるパワープレイ。

・ストーリーのきっかけになる物事が独特なので変な物語に思えるけど、物語の大筋は、絶対に出会うことのない2人がひょんなきっかけで出会ってしまい、奇妙な『愛』や『絆』が芽生えるというBLファンタジー王道展開で、安心感を感じた。これこれこれー!やっぱBLはこうでなくちゃ!毎日が少し上手くいっていない2人の、2人だけの世界、これがBLの真髄と私は思います。

・聡実くんがクスリの宇宙人(?)に絡まれてるとこに偶然通りかかった狂児さんが助けてくれるところ、BL展開すぎて無茶苦茶興奮した。

・ファンタジーと割り切りつつも、中学生の聡実くんという要素がちょっと不安でドキドキする。最初なんとなく高校生と思ってみてたら中学生でええーっ?!てなった。

・聡実くんの「声変わりが始まって合唱部で上手くいかない。周囲とのコミュニケーションも行き違いが多く毎日の不安が大きい」という思春期の繊細な悩みと、狂児さんの「ヤクザの組で歌一番下手だと組長に変な刺青入れられて嫌だ」という悩みが同列に置かれてるのが、ヤバい。(でも狂児さんのこれは、狂児という名づけから始まる人生の上手くいかない色々が積もりに積もって爆発する、些細なくだらないきっかけみたいなことかなとも思う。)

・傘マジで変な柄だった。傘とかげんきおまもりとか謎の小ボケをいっぱい挟みながら全部なんか上手くまとめてしまう和山やま先生の才能… ←映画オリジナルエピソードだったとは…

・映画部の男の子めっちゃ演技上手いと思った。世界観にぴったりだった。 ←映画のオリキャラだったとは…

・紅、序盤は初対面のヤクザがカラオケで紅を選曲しシャウトし出したらおもろいという要素だったのが、最後聡実くんが歌うとこで歌詞にメッセージ性が重要になり始めるのが、良かった。紅っていい歌詞だな…世代ではないので知りませんでした…

youtu.be

エンドロールで流れるリトグリの紅。最後まで意味不明。

 

・最後『聡実』の刺青で声出た。怖すぎて萌えられない。←BL適性ない人の感想

これって組のカラオケ大会で1回負けて組長に彫られたってこと?美的センスが怪しいフォントだったのでそう思いました。屋上の会話(嫌いなものを好きって言ってたら好きなものの刺青を彫ってもらえるのでは?という聡実くんの提案)が伏線になってるのかな。 

 

 

カラオケ行こ!、コメディ・ブロマンス・BLという感じで、私は意味不明なギャグが大好き・感情のオタクなので、結構好きだなーという作品だった。でも漫画で読んだ方が味わい深く面白い作品なんだろうなとも思った。話の繋がりがよくわかんないとこがあり原作カットの雰囲気もあったので原作読みたいけど、漫画とか本読むのは今の私にとってめちゃめちゃ難易度の高い行動なので、わかりません。続編未完らしいし、うーん。

 

ていうか私はこれBL作品だと思ってずっと感想書いてたけど、合ってる?